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早期のパン焼き期では、石を熱する太陽光が唯一パンを焼くことを可能にさせていたエネルギーでした。平べったいパンしか作ることができなかったのもこの理由からくるものです。
炉がいつ発明されたのかはまだはっきりと分かっていませんが、紀元前4300年には火をたく炉が出現しています。どこの文化でも独自の炉が作り始められ、大抵は野外で使われていました。家の中に釜を設け始めたのは中世に入ってからだそうです。このとき燃料として用いられたのは主にまきです。産業化とともに石炭を使用するオーブンが開発され、その後にガス、電気オーブンと発展します。
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今日ではどこのご家庭にもオーブンが1台あると思いますが、60年前まではまだ珍しいものでした。ドイツでも1台のオーブンを近隣の人々と共同で使ったり、自分で準備した生地をパン屋さんで焼いてもらっていたそうです。
古代に石の上で焼いていたパンは、現在私たちが食べているようなパンとは程遠い食感だったようです。当時の材料は水と粗い穀物だけでしたから焼きたての温かい状態でしか食べられなかったようです。冷めると石のように硬く、口にできる状態ではなくなっていたのです。発酵した生地が膨張するだけでなく、焼いた後の仕上がりが軽くなることに気づいたのもおそらく偶然だったと思われます。 |
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